川西ロータリークラブ 卓話

 卓話者:徳永順一郎会員

「弁当の日」から子どもたちのお手伝いを考える

先日、親が食事も与えないで体重6キロの5歳男児を餓死させてしまった痛ましい事件がありました。児童虐待発生件数は’98~08の18年間で40倍にまで増加してきているそうです。親が育児放棄(ネグレクト)をする背景には、親が幼いころに自分の親にしっかりした育児を受けていなかったからだとまで言われています。また幼いころ、母親にまともな食事を食べさせてもらっていないまま、大きくなり、自分自身の食事管理も十分できないまま、結婚し、親になり、気がついたら子どもの離乳食も作れない。このような親がどんどんふえてきているようです。そのような背景で、小中学校の給食で「弁当の日」の運動が広がっています。

「弁当の日」とは2001年、香川県の竹下和男先生(綾南町立滝宮小学校校長 ‘10.3月、綾上中学校長、定年退職)が提唱された食育活動のひとつ。この活動は子どもたちが自分で、自分の弁当を作るところから得られた家庭でのお手伝いが“親の大変さ”や“みんなで生きているんだ”という実感、“やさしさ・思いやり”などを育みます。この運動は現在、38都道府県、568校(‘10.1現在)にまで広がっています。

今回の卓話は、「弁当の日」を出来るだけ多くのみなさんに知っていただくために『「弁当の日」から子どもたちのお手伝いを考える』と題してお話頂きました。

 以下、前述の竹下和男先生が「弁当の日」を経験した児童に贈った言葉から(抜粋)

○食事を作ることの大変さがわかり、家族をありがたく思った人は、優しい人です。
○友達や家族の調理の様子を見て、ひとつでも技を盗めた人は、自ら学ぶ人です。
○自分の弁当を「おいしい」と感じ「うれしい」と思った人は、幸せな人生が送れる人です。
○シャケの切り身に、生きていた姿を想像して「ごめん」が言えた人は、情け深い人です。
○登下校の道すがら、稲や野菜が育っていくのをうれしく感じた人は慈しむ心のある人です。
○「あるもので作る」「できたものを食べる」ことができた人は、たくましい人です。
○調理をしながら、トレイやパックのゴミの多さに驚いた人は社会をよくしていける人です。
○自分が作った料理を喜んで食べる家族を見るのが好きな人は、人に好かれる人です。
○家族が弁当作りを手伝ってくれそうになるのを断れた人は独り立ちしていく力のある人です。
○「いただきます」「ごちそうさま」が言えた人は、感謝の気持ちを忘れない人です。
○家族が揃って食事をすることを楽しいと感じた人は、家族の愛に包まれた人です。

開業以来続けてきた母親教室が丸30年を迎えた。「虫歯のない子どもの歯周環境を守りたい」と言う思いが強く、講義はいつも2時間の枠をオーバーしてしまう。1979年に川西市内に開業し、同時に「子どもの歯を変えるには、食生活管理に深く関わる母親の意識改革が必要」という考えから母親教室を始めた。「きれいな歯は財産。これからもわが子や孫のような気持ちで子どもたちの歯を診ていきたい」

(平成22年2月22日神戸新聞掲載記事より)
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