川西ロータリークラブ 卓話

 卓話者:山田 智会員

塩麹について

最近テレビの料理番組や、バラエティ番組で“塩麹”を使った料理が放送され一大ブームを呈しているようです。書店でも“麹とは?”とか、塩麹を使った料理本。はたまた甘麹の利用方法を使った料理等、の特別コーナーが設置されていて麹がもてはやされています。
麹は、米や麦、大豆などの穀物に火を入れて種麹(もやし)を振り掛けて麹菌を繁殖させたもので米に振りかければ米麹、麦に振り掛ければ麦麹、豆なら豆麹が出来ます。それらの麹から酒、みそ、しょうゆが作られます。麹菌はカビの一種で乾燥地帯には発生しにくく、日本のように湿気が多い気候でしか生育できません。日本同様に湿気の多い東南アジアや東アジアにもカビは存在し発酵食品も作られていますが、そのカビは日本に存在するカビ(麹菌)とはまったく別物で、世界中を探しても麹菌で麹を作るのは日本だけですから、麹菌を使った発酵食品は日本でしか作れません。
麹がもてはやされている理由の一つは健康に良いことです。麹菌が穀物に繁殖するときに100種類以上の酵素を作るからです。酵素とはタンパク質の一種で生物の体内で起きるほとんどすべての化学反応―物質の合成や分解、輸送、排出、解毒など―に関わっています。つまり人間が生きていくためには必要不可欠。その酵素が麹には大変豊富なのです。
*麹菌は日本醸造学会で“国菌”に指定されています
さて塩麹は米麹に分量の塩と分量の水を混ぜて4日~1週間、冷蔵庫でねかすと出来ます。その塩麹床に生野菜を漬けたり、魚(刺身) を漬けたり、焼いたり、また肉類も床につけて柔らかくできます。
さて、これからが本題です。甘酒についてですが、先日50年振ぶりに伏見のお稲荷さんにお参りしてきました。京阪電車の駅からお稲荷さんまでの沿道は土産物屋さん、露店等の出店でにぎわっておりましたが、その中に毎年年始の風物でもある甘酒屋さんも多数出ておりました。私の住んでいる平野には川西一の宮(?)の多太神社という氏神さんがありまして毎年、年末初詣の人々のために年越火を焚いております。毎年大勢の方がお参りですので来田会員方共々有志が甘酒をふるまっております。そんなことがあって甘酒屋さんには関心があり甘酒屋さんには立ち寄ったりします。
 甘酒には米麹より甘麹を作り、甘麹を水でのばして作ります。甘麹は炊き立てのご飯(80度位)に分量の米麹を混ぜると麹の加水化酵素が働いて粥状になります。そして温度を50度~60度にさまして一日置くとご飯のでんぷんが糖化酵素によりブドウ糖になり甘麹が出来ます。料理に使われます。米麹より作る甘酒にはアミノ酸やビタミンそしてブドウ糖が多く含まれており、高栄養飲料ということが出来ます。病院でおこなわれる点滴による栄養補給と共通するもので、飲む点滴と言われています。江戸時代の人々は死亡率の高くなる夏場に甘酒を飲んでいたようです。甘酒は夏バテ防止のために今の栄養ドリンクのように利用されていたのでしょう。また米麹には肌を整え若返らせることも知られております。古くから伝わる甘酒の薬効を見直し健康増進に役立ててみて欲しいと思います。
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