川西ロータリークラブ 卓話

 卓話者:上田邦彦会員

医療崩壊

「医療崩壊」という言葉が言われ出して久しいですが、あまり切実な感じがしないと思います。 本日は「医療崩壊」が深く、静かに着実に進行しつつある事を現場からのレポートとして皆様に伝えたいと思います。医療崩壊の原因は四つあります。まず厚労省の愚策、臨床研修制度、次に医療訴訟、最後に消費税問題、この4項目です。本日はこの項目ごとにお話しします。厚労省の愚策については2007年の卓話の内容と重複しますが、小泉内閣時代の医療費抑制政策で数年間に亘り診療報酬が引き下げられました。一刻を争う救急救命処置に対する診療報酬が最低賃金制の時給800円未満に据え置かれたままです。臨床研修制度の導入で全国の大学病院の医局が崩壊の危機に瀕して市中病院からの医師引上げが続き病棟閉鎖、病院閉鎖が続いております。医療訴訟では福島県の大野病院事件に代表される不当な警察・司法の介入で地元の産科医療を壊滅させてしまいました。消費税は平成28年10月に10%に引き上げられることに決まりました。医療関連は「非課税」ですがこれは消費税が免除されるのではなく病院に一方的に負担を強いる悪法です。病院協会の試算によると10%になると全国の病院での負担総額は数千億円に達し、中小病院の連鎖倒産が危惧されています。政府が具体的な対策を講じなければ平成28年の医療崩壊は現実のものとなります。
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